塩田千春『つながる私』がそろそろ終わるので観に行った。
平日なのにチケット売り場は長蛇の列で、びっくりした。
細い糸が壁にも天井にも無数に張り巡らされた空間は圧巻で、狂気的にも思える。各作品のインタビューで、塩田さんは自身の肉体も全て使って表現する人なんだなということが知れて面白かった。ドイツに在住されているのも、どこか作品と深く繋がっているような感じがする。ドイツの血の歴史と、工業的な印象、無骨さ。
展示を観ながらメモしたこと。主に印象について。 血、運命、あやとり、がんじがらめ、逃れられない、繭、切れば離れる、生々しさ、動物的な、肉感、泥、自転と公転、本能、ダンス、ドイツの土。
ふりそそぐ赤が、血でもあり雨でもあり、人と人を繋ぐ糸でもある。
この間の県立美術館での展示を思い出す。デザイナーの赤とアートの赤。偶然だとしてもこうして女性作家にスポットがあたるのはうれしい。どちらも刺激的で、色々想像を掻き立てられて楽しかった。