まだねむれない

日々のことと小説

2024.10.4(金)知らない四人組

一睡もできず、ただ目と頭が疲れたまま朝だった。今日は、知り合いに誘われて特に知らない人たちと日帰り旅行に行った。いつもならドタキャンしたいくらい行きたくなくなると思っていたが意外とそういう気分にはならず、かといって楽しみという感じでもなく淡々と支度を済ませ電車に乗った。

旅のきっかけは、一週間前。暇してるやろ、天の橋立に行くで、と知り合いから連絡があった。その日はちょうど休職が決まったタイミングで、気持ちが緩んでいたのかろくにメンバーも知らないまま、okしてしまった。人数は私を含めて4人。うち2人が、名前も顔も知らない人で、年齢も何している人なのかも知らなかった。後にLINEで名前と性別だけがわかり、あとはやっぱり何も知らなかった。私を除く3人はバドミントンのサークルに入ってるメンバーで、LINEが3人でぽんぽんと進んでいくのを当日までただぼんやり見ていたのを覚えている。

 

 

 天の橋立は曇天でもそれなりに景色がよかった。展望台は小さな遊園地みたいになっていて、今日知り合った人たちと射的をしたり、リフトに乗ったりして楽しんだ。お寺でパワーストーンお守りを買って(300円)、なんの石だった?とかおみくじの結果ではしゃいだ。私の石はタイガーアイという虎の目のような色をした石で、財運がよくなるらしい。天の橋立は平日の悪天候のおかげか、人はまばらで楽だった。ラムネを飲んだ。伊根の舟屋では、カモメの遊覧船に乗った。餌に群がるカモメが怖くてビビっていた。海風が気持ちよかった。

夕食は地元のホテルの一階にある居酒屋で食べた。その頃には知らなかった人たちとも打ち解けてくだらない話で盛り上がった。何を話したのかは覚えていない。酒を飲んだ酔ったからではなく、ほんとうにくだらなくて中身のない話だったからだ。海が近いこともあって魚がおいしかった。実家の、地元の人だけが行くような居酒屋の雰囲気があって今日初めて入った店なのに妙に懐かしくなった。

帰りの高速で、懐かしい曲をかける流れになってケツメイシやら、sunset swish やらかけて、ひたすら懐かしいねと言いあった。もうほとんど話すことはなくて、眠たかった。運転をしてくれていた子だけ少し年下で、あまり曲を知らないみたいで困っていてちょっとかわいそうだった。

奇妙な4人の旅だった。総じて悪くない旅だったけれど、知らない人との旅はとても疲れた。次は行くかどうかわからない。